言語聴覚療法
言語聴覚療法は、コミュニケーションや、摂食嚥下(飲み込み)機能に問題のある方に対し、機能維持・改善を目的にリハビリテーションを行うことです。
言語聴覚士が対象の方に検査、訓練および助言、指導その他の援助などを専門的かかわりによって行い、日常生活で行う会話や食事において、障害を持った方でも自分らしい生活を構築できるよう支援いたします。
主な対象とリハビリ内容
※障害の状態や生活環境などはそれぞれ異なります。対象者の方やご家族に寄り添い、支援を行いながら生活の質の向上を目指していきます。
失語症
脳の言語中枢が損なわれることにより、聞く、話す、読む、書く、計算がうまくできなくなります。
リハビリでは、絵カード、文字カード、課題プリントなどを使用する訓練、また、対象者それぞれの方の生活に沿った必要課題(買い物や仕事など)を考えながら、対象者のペースに合わせて訓練を行っていきます。
構音障害
舌や唇の運動障害により呂律がまわりにくくなったり発音の調節が難しくなったりします。
リハビリでは、主に舌や唇の運動訓練、発声・発音訓練や発話速度の調節、アクセント、イントネーションの訓練など行います。また、対象者の方に合わせた会話のアドバイスなどを行っていきます。
音声障害
声帯や呼吸筋の障害により声が小さくなったり、かすれたりします。
リハビリでは主に呼吸訓練、発声訓練を行います。また、対象者の方に合わせ、音読や歌唱などの訓練も行います。
摂食嚥下障害
嚥下機能の低下により噛んだり飲み込んだりすることが難しくなります。
リハビリでは、主に食べることに必要な器官(唇、舌、喉、肺)を動かす筋肉を鍛える運動を行います。
また、食べるときの工夫や注意点などの助言を行い、窒息や誤嚥性肺炎の防止、低栄養の防止に努めていきます。
高次脳機能障害
脳の損傷により記憶や注意、行動がうまくいかなくなります。
リハビリでは、口頭でのやり取りや記述課題、一連の作業課題など行います。また、対象者の日常生活や必要な場合は仕事に沿った課題内容を考えながら、進めていきます。